ミニマルな5.1chサラウンドシステムのヤマハ「
TSS-10」
半ジャンク品を安く買ったので今更レビュー。

音質、サラウンド対応状態、ゲーム機やPCとの接続方法、消費電力、後継機との比較など。
特徴コンパクトなリアル5.1chホームシアターシステム
発売は2022年現在から遡ること20年前の2002年で、当時の価格は¥35,000(税別)。
2002年といえばWindowsはXPのころで、
ゲーム機だとプレステ2、ゲームキューブ、Xboxは初代。
つまりDVD時代。
外部機器との接続は、アナログRCA×1と角型光デジタル×2のみで、
HDMIは無し。
スペック的にもDVD準拠でサラウンド対応が一昔前なので
ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioは非対応。
(それらのサラウンド再生はできます。)
サラウンド対応・ドルビーデジタル 5.1ch・DTS 5.1ch・ドルビープロロジックⅡ ドルビープロロジックⅡはステレオ2ch入力をセリフとBGM、効果音に分けて
サラウンド化してくれる機能。
MOVIEと
MUSICモードが有り、
MOVIEはセリフがセンタースピーカー中心で、MUSICのセリフはフロント2ch中心。
リアスピーカーのサラウンド感も違うのかな。
なお
こちらのページでは音場プログラムの「シネマDSP」があるとあるが、
これが付いてるのは同時期に出た、USBでPCと接続できる「CTS-20USB」だけなので
TSS-10にはシネマDSPはありません。
後継機のTSS-15からは付いてますが。
音質ステレオ2chだけで聴くと、若干籠もり気味で解像度も高くない。
中音寄りで高音はあまり出ず、低音はウーファー任せ。
ウーファーと組み合わせると結構聴けるので、まぁ可もなく不可もなく
一昔前のそんな高くないPCスピーカーの音って感じ。
スピーカーが軽いので振動を抑えるようにすると音質は上がりそうですが。
再生周波数帯域は40~20kHzで、サブウーファーのパワーは意外とある。
サンプリング周波数は48kHz以下まで。
(リニアPCM2ch、ドルビーデジタル、DTS)
フロント2chだけスピーカーを変更するという手も。
TSS-10のスピーカー端子はRCAなので、普通のスピーカーケーブルでは接続できませんが
amazonで500~600円ほどで売ってる「スピーカーケーブル→RCA」に変換できる
プラグを使えば、普通のパッシブスピーカーが接続できます。
消費電力スタンバイ時:1W
電源オン時定格:40W
通常使用時:10W
ワットチェッカーで計ってみると実用ボリュームでは10Wまでしか上がらず
結構省エネ。
ゲーム機やPCとの接続 PS2、PS3は光デジタル端子があるので
映像はテレビへ、音声は光デジタルで本機へという接続をして
ゲーム機のサウンド設定でドルビーデジタル 5.1ch出力にすればサラウンドになります。
PS4の場合、CUH-1000系とCUH-1200系とPS4 ProのCUH-7000系
には光デジタル端子があるので接続できるが、
スリムバージョンのCUH-2000系は光デジタル端子が無く接続できない。
Wiiの場合はプロロジックⅡサラウンドになるので、赤白のアナログケーブルで接続して
本機のドルビープロロジックⅡをオンにしてサラウンドになる。
WiiUや
Switchの場合は光デジタル端子が無く接続できない。
(WiiUの場合はアナログ接続が出来るのでWiiと同じようにプロロジックⅡサラウンドになるのかもしれない。)
PS4 Slim、PS5の場合HDMIから光デジタル分岐するのを使えばいけるそう。
アマゾンにて「
hdmi 光デジタル 分離」で検索すれば色々出てくるが、3千円以下で売ってるのは
ドルビーデジタル5.1chとかDTS5.1chには対応してるのかな?
4千円ほどのものは対応しているようなのでスリムPS4やPS5はこれでいけそう。
WiiUや、
Switchの場合、音声出力はリニアPCM 5.1chなので、上記のような機器では
リニアPCM 5.1ch→ドルビーデジタル 5.1chに変換して出力はできないみたいですね。
PCとの接続パソコンのサウンドカードやマザーボードに光デジタル端子があればデジタル接続ができ
サウンドカードの「Dolby Digital Live」や「DTS Interactive」という機能で
ドルビーデジタル 5.1ch、DTS 5.1chでサラウンドになる。
↓
SB X-Fi Titanium Pro 光デジタル接続で5.1chサラウンドアナログ2ch接続でプロロジックⅡサラウンドでも。
分解、清掃アンプ部を縦置きしたときの左側面がわにあるネジを外すことで側板が外れます。

中古で買うとホコリが溜まっていると思うのでブロワーで飛ばして清掃します。

後継機との比較TSS-10からの変更点。
→TSS-15・地デジ、BSの5.1ch音声を再生できるAACデコーダー搭載
・シネマDSPというサウンドプリセット追加
・同軸デジタル入力1つ追加
・3.1chでバーチャルサラウンド機能(サラウンドスピーカーを前に置いてでもできる)
・サブウーファー変更
・96kHzのリニアPCMが再生できるようになった(シネマDSP、ドルビープロロジックⅡ以外)
→TSS-20・ヘッドホン端子とは別に携帯プレーヤー端子追加(3.5mmステレオミニプラグ)
TSS-10→TSS-15は結構機能に差があるが、
TSS-15→TSS-20にはあまり差がないみたいですね。
バーチャルサラウンドの設定がちょっとできるようになったというのはあるかも。
音質的にどう変わったかは不明です。
TSS-10とTSS-15は一昔前のパソコン周辺機器っぽいデザインだけど、
TSS-20は黒のオーディオっぽいデザインなので、デザインで選ぶならTSS-20一択かな。
総評 対応サラウンドとかスペック的に古いのは古いんだけど、
結構最近の1~2万円ぐらいで売ってるサウンドバーも似たようなスペックみたいだし、
光デジタルもしくはアナログ接続で良いなら、テレビ音声改善、PCスピーカー強化には良い選択。
もちろんこれを置くスペースを考えなければいけませんが。
各スピーカーやアンプは小さくて存在感をうまく隠せますが
ウーファーが20センチ四方のサイコロ状で結構置き場所に困るかんじ。
それとスピーカー接続ケーブルが長く、サラウンドスピーカーのは6mもあるので
これをどうまとめるか。
私は100均でケーブルボックスを買い、それにまとめて入れました。
ケーブルボックスは左右にスリットの入っているタイプが良いです。

個人的に思ったより良い機能だったのが「ドルビープロロジックⅡ」で、
これをオンにして野球中継を見ると、歓声がサラウンドから出て音に包まれた感じで
臨場感がとても良かったです。
ほんとに機能は最小限で設定できることも限られていますが、
逆に言えばめんどくさい設定がなく直感的に使えるということなので、
シンプルで省エネなリアル5.1ch環境が出来るのは魅力的です。
値段は中古で6~7千円ならアリ。
1万円まで行くとすると、今、中古なら1万ちょいでHDMI入出力があり、
ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audio、リニアPCM対応な
AVアンプもしくは、5.1chに拡張可能な2.1chシステムが手に入ると思うので、
そっち買ったほうが幸せになれる気がします。
amazonで「
5.1ch ホームシアターシステム」と検索して中古価格を見れば選択肢は色々あります。
個人的な話ですが、うちの部屋にはテレビではなく、
マスプロTVチューナー「DT70」→D端子コンポーネント変換ケーブル→コンポーネントHDMI変換→PCモニタ
という接続でPCモニタをテレビ化しており、
音声はモニタのイヤホンジャックからPCスピーカーという具合。
音のボリューム変更がモニタ前まで行かないと出来なく不便で、
リモコンがほしいなと思ってたところで、
正味な話、リモコンが使えるスピーカーシステムなら何でも良かったのですが、
半ジャンク品3000円で買えて、使ってみると結構良かったので満足感は高い買い物でした。
以上。
PS5もようやく普通に手に入るようになりましたね。
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