以前、ダイソーMDFでエンクロージャー(スピーカーボックス)を作って
スピーカーユニットの「
EASTECH FSB522030-3806」
をつけたスピーカーを作成しました。
↓が前作ったスピーカー。
ダイソーMDFとEASTEC FSB522030-3806でスピーカー作成 最初の頃はうまく出来た満足感も相まり、気に入っていたのですが、
やはり聴くうちに、低音がちょっと物足りなく、それならば
もう少し大きいボックスを作れば低音を出すのに良いのでは
と、また作ってみました。
エンクロージャータイプは、前回と同じシンプルなバスレフタイプ
というのもあまり面白くないかなぁと、
バックロードホーンや、ダブルバスレフを検討してみましたが
なんかめんどくさそうなので、もう少し簡単そうな方式を検索し探していると、
スピーカー工作の基本&実例集2017年版 (ONTOMO MOOK)amazon Ad
がQWT方式っていうなんかちょっと面白そうな形なので、これだなっと。
最初、この「スピーカー工作の基本&実例集2017年版」を買ったほうが
面倒な加工しなくてもいいかなーと思いましたが、
仕様を見てみると、バッフル板の幅が7cmしかないので
バッフル開口70mm開けなきゃいけないFSB522030-3806
では付けられないので諦め、
パクりもといオマージュした箱を作ってみました。
このQWT(TQWT?)方式は、日本語では共鳴管とか音響管とか言われている方式。
今回のはボックスの中で音響管を折り曲げるかたちで、
さらに最後、バスレフポートを付け、その
共振周波数により低音の出方を調整する、感じになるらしい。
バックロードホーンとは何が違うのかよくわかりませんが、
ただ親戚みたいなもののようで
これはバスレフポートで調整できるのがいいのかも。
基本的には100均MDFで作りますが、今回はそれを2枚張り合わせて、
1.2mm厚の板が側面と上、下板、
前板と背板に東急ハンズの9mm厚MDFと、6mm100均MDFを張り合わせて
1.5mm厚。
にすることに。
サイズは、外寸が高30cm×幅12.4cm×奥21.5cm
内寸 高27,6cm×幅10cm×奥18.5cm
ってところ。
材料結局MDFはどれだけ買ったんだっけ
ダイソーで
側面用に30cm×40cmを4枚、天板、底板用に30cm×20cmを4枚ぐらい、
セリアで30cm×45cmを2枚買ったし、背面の化粧用に木目付きを1枚。
前面背面用に東急ハンズで9mm厚の30cm×22.5cmが2枚。(400円)
中板用などにもう1、2枚買ったと思うし、計1700円ぐらいか。
他の材料は、
ダイソーで
レザー調リメイクシート2枚
マホガニー色ニス(以前に購入したもの)
木工用ボンド
工作用ボンド
穴埋めパテ4つぐらい
セリアで
ナチュラルウッドリメイクシート2枚
鉄製取っ手2つ
ホームセンターで
内径2.6mm外径3.4mmパイプ継ぎ手 2つ
つや消しブラックスプレー
鬼目ナット4mm 2パック 16個
4mm×40mmボルト
観賞魚水槽用ろ過マット
0.5mm厚ゴムシート
ファストン端子 187と110
その他工具類、スピーカーケーブル、ターミナルなどは家にあった物を使用。
スピーカーユニットは前からの流用で「EASTEC FSB522030-3806」
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ユニット、板、ネジ類などの材料費だけでいうと、ペアで6000円ぐらい?
もうちょっといってるかな。
切り出しと加工 6mmMDFの切り出しは基本的に前回と同じようにカッターナイフです。
厚みの半分ぐらい切ったら、裏返して切ると早く、斜めにもなりにくいことを
最後の方に気付いたのは秘密。
9mm厚はのこぎりでカット。
前面板
バッフル板は前に貼り付けるので、
9mmと6mm厚を30cm×12.4mmに切り出し貼り付け。
2枚。
さらに化粧板として100均セリアの「ナチュラルウッドリメイクシート」を貼り付け。
これはプリントではなく本物の木の薄切りなので質感がよく、高級感が出ます。
紙やすりでならし、その上から、昔買ったダイソーのマホガニーカラーのニスを塗付。
塗ったらボロ布などで拭き取る、を繰り返せば割ときれいに仕上がると思います。
バッフル開口穴は、将来的に他のスピーカーユニットをつけるかもと、
少し大きめの74mmに開け、ダイソーのEVAスポンジシートで隙間埋め。
穴あけは自在錐とハンドドリルで。
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自在錐が無ければ、細いドリル刃で穴の内側にミシン目のように開けていき、
切り取ってあとはヤスリでゴリゴリと。
背面板9mm厚とセリアの木目付きMDFを貼り付けて使用。
バスレフポートは背面に、内径2.6mm外径3.4mmのパイプ継ぎ手を使用。
共振周波数計算は以下のページを利用させていただきました。
http://www.diy-sound.net/bassref_calc.html背面板は、バスレフポートや吸音材の調整ができるよう
取り外し可能にしました。

中に背面板をネジ止めするための桟と、
それに4mmネジ用の鬼目ナットを打ち込みます。
黒いのは一応、隙間防止用にと思って貼った0.5mm厚のゴムシート。
ネジ穴あけは、背面板と桟をまとめて開けないと、穴がずれる恐れがあります。
電動ドリルで開ける場合には、垂直ドリルガイドがあると良いかと。
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側板30cm×40cm MDFを、30cm×20cmと半分にカットし、
張り合わせればちょうどよいサイズ。
これを4枚。
天板、底板10cm×20cmを2枚張り合わせ。
4枚。
中板長さは23cmぐらいと20cmぐらい
で、スピーカーユニット背面側の板には
スピーカーケーブルを通すための穴を開けておきます。
仮組み
こんな感じに、中板でボックス内に音道をつくります。
音道の幅は、背面に向かって、なるだけ一定、
かつ末広がりになるようにします。
天板に斜めに入っているのは定在波防止、かつ幅合わせの板。

背面板をはめ込むとこんな感じ。
バスレフポートはこれでは長すぎです。詳しくは下の試聴後に。
本組み 接着剤は基本的にダイソーの工作ボンドでやってみましたが、
これが使い勝手はいいんだけど、非常に溶剤臭い!
完成してしまえば外からは臭わないんですが、背面を開けるとプーンと臭ってきます。
変にひねくらずに木工用ボンドで良かったかも。
それはさておき、私は大きいクランプやハタガネを持ってないので
古雑誌で重さをかけて密着させるようにしました。
その際、一気に接着せず、一枚ずつ直角になるように貼り付け、
ちゃんと他の板と整合性が出るようにし固まるまで放置。
順番は、
片側面に天板→背面用桟→底板→中の音道板→吸音材入れ→片側面→バッフル板
の順に接着。
吸音材とスピーカーケーブル
吸音材はスピーカーユニット取り付け部から第1音道に、
ふんわりみっちりと詰めるようにします。

ホームセンターで買った「観賞魚水槽用ろ過マット」8枚入り(厚さ1cmぐらい)を
少しほぐして使用。
値段の高い高密度タイプもありますが、それではなく、
安い(2~300円)程々に隙間のあるものを使います。

第1音道の板にスピーカーケーブルを通すための穴を開け、ケーブルを通したら
ホットボンド(グルー)で隙間を埋めます。
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整形と化粧 外側からの段差やちょっとした隙間は穴埋めパテで平らにならします。

前回と同じように側板と天板にダイソーのレザー調リメイクシートを貼り付け。

貼る前に、折り目部分を伸ばしておきますが、どうしても折りジワが残ってしまいます。
その部分は、ドライヤーの温風を当てればきれいに伸びます。
背面と底はマットブラックスプレーで塗装

取り外し時の取っ手として、セリアで売ってた鉄製取っ手をネジ止め。
完成スピーカーユニットとケーブルを接続するのに今回はファストン端子
を使いました。 EASTEC FSB522030-3806の場合、+が187で、-が110
です。
ちなみにホームセンターでファストン端子を探すときには
電気コーナーだけでなく、カー用品コーナーも探すといいです。
スピーカーユニットをバッフル板へ止めるネジは太さ3mm。
ユニットとバッフル板が接する箇所に、シリコーングリスをパッキンの代わりというか、
CPUクーラーのグリスのような役目で塗っておきました。
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スピーカーターミナルにもケーブルを接続し、背面板をネジ止めして
ひとまず完成。
試聴聴いてみると正直イマイチ‥‥
低音が全然出てなくて期待はずれ。
改善バスレフポートの調整 バスレフポートは内径2.6mm外径3.4mmのパイプを使い、
このパイプの長さで共振周波数を調整するわけですが
とりあえず最初組んだときは板の厚みと合わせて8cmで試してみました。
8cmだと共振周波数が60Hzぐらいなので、どんな感じになるのかと
鳴らしてみると、まったく低音の量感の無い、しょぼい音。
もっと重低音が出るかなと思ったが、ほどほどの低音が薄っすらと聞こえる程度。
背面板を開け、パイプを2cmカットして6cm(共振周波数 68Hz)にすると
8cmよりも低音のボリュームが出てきた。

が、これでもまだ、前に作った箱のほうが低音が出ていた感じ。
今度は、先程カットした2cmと最初にカットしていた分を合わせて
4cm(共振周波数 80Hz)のポートにしてみると、
かなり満足できる低音の量感になった。
もう一段階、3cm(共振周波数 90Hz)で試すと、更に低音の量感が増したが
ちょっと重低音方向への伸びが狭まった感じもする。

画像だと2.9mmぐらいですね…ま。細かいことは気にしないってことでw
個人的には4cmぐらいがバランスいいかな。
追記:再び6cm(共振周波数 68Hz)に変えてみたら、
4cmよりちょっと低音の量感は下がったけど、重低音は出ているように感じ、こっちも捨てがたい。
なのでポートの長さは好みの問題かと。
長くして共振周波数を低くすると、低音の伸びがあり、
短くして共振周波数を高くすると、低音の量感が出る感じ。
結局、うちでははどっちが良いかは?悩ましい。。。
更に追記:また3cm(2.9mm)に変更。やっぱこれくらいが良いかなぁ。
こうやって色々試せるんで、やっぱ背面を開けれるようにしといて良かったなっと。
で、一応の結果「EASTEC FSB522030-3806」1個で出せる低音としては
かなりいい感じに出るようになった。
いわゆる、「このサイズのユニットから出るとは考えられない音が出る」ってやつ。
このユニットは中高音が良いので、それに低音が加わればかなりバランスが良くなる。
音の広がり、奥行きも良いと思う。
しかし解像度やクリアさは、前の箱のほうがあったかな?
ちょっとウォーミーになったかんじ。
追記:この印象は、下に記したように
中華アンプのスイッチ接触不良によるものもある。
あと、前回の箱はやっぱ、板の薄さで箱鳴りがしてたと思う。
今回板を厚くして、重量もそれなりになると、ぐっと腰の座って落ち着いた感じになる。
ただ、もう少し吸音材の調整をしてもいいかも。
自作スピーカーを小型フルレンジスピーカーで作るのに
このエンクロージャー形式は、バスレフ+αなかんじで比較的簡単にできて
音的にも満足できるのでオススメ。
工作するのが好きならば、1万円ぐらいでアクティブスピーカー買うよりも、
今回のスピーカーと、中華アンプの組み合わせのほうが幸せになれると思います。
作る過程も楽しいし。
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私は1万のアクティブスピーカーは買ったことありませんがw
正直な話、少々ツィーターが欲しいかなと思わなくはないが、
ま、かわいい我が子ってことで。↑これ、なんか高音が濁るなーと思っていたら、
中華アンプのスイッチが接触が悪くなっていたみたい。
詳しくはこちらで
http://meganemushi.blog.fc2.com/blog-entry-278.html直したらクリアになった。
それでもツィーターはある方が良いですけど。
最後、前から見ると箱の幅と、スピーカーユニットの大きさが釣り合わない感じがするので
あまったレザー調リメイクシートをバッフル板のサイドに1.2cm幅で貼り付け。

見た目のバランスが良くなりました。
以上。
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